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日野市石田・あおい動物病院

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ちょっと詳しく

ワクチン接種プログラムについて

犬や猫を飼われている方は愛犬や愛猫にワクチンを接種したことがあると思います。
ワクチンには大きく分けてコアワクチン(世界中で感染が認められる病気で、命にかかわる可能性があるため、できる限り全ての犬や猫が接種することが望ましいとされるワクチン)と、ノンコアワクチン(地域の環境や各個体のライフスタイルによって接種することが望ましいとされるワクチン)の2つがあります。
日本では犬のコアワクチンは、狂犬病(法律で1年に1回の接種が義務付けられています)・犬ジステンパー・犬パルボウイルス感染症・犬伝染性肝炎(犬アデノウイルス1型感染症)・犬伝染性喉頭気管炎(犬アデノウイルス2型感染症)の5つ、猫のコアワクチンは猫汎白血球減少症(猫パルボウイルス感染症)・猫ウイルス性鼻気管炎・猫カリシウイルス感染症の3つがあります。
犬のノンコアワクチンは、犬パラインフルエンザ・レプトスピラ症など、猫のノンコアワクチンは猫白血病ウイルス感染症・猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)・クラミドフィラ フェリス感染症などがあります(犬コロナウイルス感染症のワクチンを積極的に接種するかどうかは意見の分かれるところです)。

個々の病気についての説明は今回は割愛しますが、ほとんどの犬や猫は母親の母乳から免疫をもらい(移行抗体)赤ちゃんの頃は母親から受け継いだ免疫に守られて過ごします(母犬・母猫がワクチン未接種などで免疫を持っていない場合にはもちろん子犬・子猫には受け継がれません)。また、母親から受け継いだ免疫が子犬・子猫から消失する時期には個体差があり、母親から受け継いだ免疫の量が多いとワクチンはそれにはねつけられて十分な効果を発揮できないため、初年度は複数回の接種が必要になります。
犬の場合、通常は1回目が生後6~8週後(母犬からの免疫が最も早く消失したケースを想定)、その後約1か月ごとに2回目、3回目を接種します。2回接種になるか3回接種になるかは子犬の最終ワクチンの接種時期が生後12週を超えたところ(ワクチンによっては生後16週を超えたところ)で、母犬からの移行抗体が完全消失し、自分の力で抗体を作り出せる時を初年度の最終とします。
その後6か月または1年後にワクチンのより確かな効果(ブースター効果)を得るために追加接種をします(ワクチンの免疫がついていない可能性のある犬や、環境、ワクチンの種類によってはさらに追加接種が必要な場合もあります)。
猫の場合は、生後9週令以上で1回目、2週間から1か月後までに2回目、ブースターとして1年後に追加接種することが基本となります(猫にはもっと頻回接種が必要だという説もあります)。その後の成犬・成猫時のワクチン接種はどうしたらよいのかは、現在獣医師の間でも議論されているところです。WSAVA(世界小動物獣医師会)のガイドラインでは、『子犬時にしっかりとしたワクチンプログラム(上記の接種プログラム)を実施した場合はコアワクチンについては3年に1回(ただし、日本では狂犬病のワクチンは年1回の接種が義務付けられているため1年ごとの接種となります)、ノンコアワクチンについては年に1回の追加接種でよい』とされています。猫については『猫汎白血球減少症(猫パルボウイルス感染症)は3年に1回、猫ウイルス性鼻気管炎と猫カリシウイルス感染症は1匹のみの完全室内飼育で感染リスクの少ない場合は3年に1回、多頭飼育や室内外を行き来したり感染のリスクの高いケースでは毎年の接種』が推奨されています。ただし、海外と日本国内では認可・流通しているワクチンの種類が異なるので、なかなか海外の推奨プログラムをそのまま日本に当てはめるのは難しいところです。
本来であればワクチン接種の前に血液検査で予防を必要とする病気の抗体価が十分あるのか、落ちてきているのかを見極めて必要最小限のものを接種することが理想的なのでしょう(希望される方は血液検査にて各病気の抗体価を調べることはもちろん可能です)。
ただ、抗体検査は1つ1つの病気について測定が必要なので費用のことも含めなかなか難しいところです。また、トリミングやホテル、ドッグラン、集合住宅でのワクチン接種なども1年ごとの実施の証明が求められている現状もあるので、今のところ日本では1年ごとに1回毎年接種していくことが現実的なのでしょうか。

かつて狂犬病のワクチンは春と秋の年に2回の接種が義務付けられていましたが、現在は年に1回の接種でよいとされています。
近い将来、犬・猫のワクチンプログラムは変わっていくかもしれませんね。